少子化対策基本方針

働き方の改革による仕事と生活の調和の実現

【現状と課題】

少子化の進行の背景の一つとして、働き方を巡る様々な課題が存在していることが指摘されています。「ワーク・ライフ・バランスに関する意識調査」(2013年(平成25年度)内閣府)によると、「仕事と生活の調和が実現された社会」に近づくための企業の取組について、「無駄な業務・作業をなくす」、「管理職の意識改革を行う」、「育児・介護休業をとりやすくする」、「社長や取締役がリーダーシップを発揮してワーク・ライフ・バランスに取り組む」ことが重要であると回答した人の割合は各項目とも4分の3を超えています。

働く者が子どもを生み育てやすい環境をつくるためには、企業経営者や働く者自身の意識改革を行い、男性を含めた働き方の見直しを進め、仕事と生活の調和に取組んでいく必要があります。

雇用環境が依然として厳しい状況にある中で、若い世代の非正規雇用者が漸増しつつあり、その処遇が課題となっています。

結婚を希望する人が、安定した雇用により十分な賃金を得て家計を営み、希望する数の子どもを出産し、子育てしながら、夫婦がともに働き続けられるような職場環境の充実が求められています。

現在、仕事と子育て等の両立支援に向けた取組は、少子化対策や子育て支援策だけでなく、女性の活躍促進に資するとともに、日本経済の活力の維持の観点からも重要となっています。

女性の就労をめぐる状況では、出産を機に6割が退職するなど、依然として出産か就労かの2者択一を迫られることに変化はなく、さらに産休・育休からの復職後の働き方と、それを支える夫の家事・育児分担が、第2子、第3子出生につながる鍵となっています。

また、職場において妊娠・出産者に対して、マタニティハラスメントといわれる嫌がらせや不利益取扱いが起きることも指摘されています。

さらに、子育てに専念した家庭の主婦などで再就職を希望する女性は、長期にわたり就労を中断しているため、職場の現状を把握していなかったり、かつての知識・技能が役立たなくなっていることが多く、再就職が困難となっています。

【施策展開の方向】

仕事等との両立への支援

女性が出産前後に仕事を辞めた理由として、約4人に1人が「仕事と育児の両立の難しさ」を挙げていることから、中小企業に対する「仕事と生活の調和支援奨励金制度」等により、育児・介護休業制度の利用の普及を推進します。

企業における子育て支援の取組推進

結婚・出産・子育てをしやすい環境づくりを進めるため、企業は子どもの看護のための休暇の普及促進など、子育て支援に積極的な取組を行い、それが社会的に評価されるような仕組みを作ることにより、企業の自主的な取組を推進します。

事業所内保育施設の整備促進

様々な就労形態に応じた多様な保育ニーズに対応するため、事業所内の保育施設の整備を図ります。

長時間労働の見直し

特に母親の家事育児負担を軽減し、親子がふれあう時間を十分持てるよう、所定外労働の削減による労働時間の短縮、さらに、年次有給休暇の取得促進等について啓発を推進します。

育児休業制度の促進

さらに育児休業等が取得しやすくなるよう、事業主、管理職等を対象にした両立支援のセミナーの開催することにより、出産・育児に取組やすい雇用環境づくりの推進を図ります。

男性の家事・育児分担の促進

子育て期における仕事と家庭の両立は難しい現状にありますが、男性が育児休業を取得したいと考えている割合は3割を超えており、女性が出産後も就労を続けていくためにも、男性の家事・育児等の役割分担の見直しの意識の啓発を進めていきます。

積極的に家事・育児を担うイクメンの活躍が期待されています。

親子が楽しく交流して、調理技術を身に付けるパパとの料理講座は大人気です。

妊産婦への支援

妊婦に対して通勤緩和、勤務時間の短縮や作業の制限、妊婦検診時間の確保などに配慮し、健やかに子どもを生むことができるよう、職場環境の推進を図ります。

また、妊娠・出産にかかる職場トラブル及びマタニティハラスメントの防止について、事業主、管理職等の意識の啓発に努めます。

多様な就労形態における就労条件の整備

子育て期の労働者が働き続けやすい雇用環境を整備するため、短時間勤務制度の導入などワークシェアリングがよりスムーズに行えるよう、働き方の多様化を進めます。

再就職・再雇用の支援

出産や育児を理由として退職した女性の再就職を支援するため、就職情報や各種就職支援サービス等を提供し、女性の就業機会の拡大を図ります。

また、子育てに専念した後の再就業の機会を確保するため、企業等における再雇用制度の啓発等に努めます。

【重点施策】

いばらき就職・生活支援センター事業の推進(労働政策課)

若年者をはじめ女性や中高年高齢者等に対し、就職相談、キャリアカウンセリング、適性診断、能力開発支援、職業紹介の一連の就職支援サービスを提供し、安定就労及びキャリア形成を図ります。

「仕事と生活の調和推進計画」策定の推進(労働政策課)

中小企業の労使双方が出産や育児に理解を深め、協力しあえる職場環境を整備するため、仕事と生活の調和推進計画の策定の推進を図ります。

ポジティブ・アクションの推進(女性青少年課)

事業所等に対し、女性の登用、採用枠や職域の拡大、就業継続支援など、女性が活躍できる環境できる職場づくりに取り組むよう働きかけ、必要な支援を行います。

結婚・子育て応援企業の普及(子ども家庭課・労働政策課)

企業における仕事と家庭の両立支援や子育て支援の取組促進を図るため、官民連携による協議の場の設置や子育て支援に積極的な企業の登録・表彰、中小企業における事業所内託児施設の整備に対する助成を行います。

育児休業制度の普及促進(労働政策課)

中小企業における仕事と生活の両立の促進を図るため、育児・介護休業法の義務を超える育児休業制度等を導入し、かつ従業員に制度を利用させた中小企業に対し奨励金を支給し、育児休業制度等の導入と促進を図ります。

所定外労働時間の削減(労働政策課)

家事・育児のための時間確保を図るため、所定外労働の削減による労働時間の短縮について、普及啓発を推進します。

週間就業時間60時間以上の雇用者の割合(労働政策課)

年次有給休暇の取得率の向上(労働政策課)

各個人がライフスタイルに合わせて、積極的かつ柔軟に有給休暇を取得できるよう、労使の意識改革を推進します。

男性の家事・育児・介護等の分担の促進(女性青少年課・子ども家庭課)

固定的な性別役割分担にとらわれず、家庭における男女共同参画を推進し、責任と喜びを持って積極的に家事・育児等を担う“イクメン”を推進します。

男性県職員の家事・育児分担の促進(人事課)

職場優先の生活の見直しを図り、男性県職員が積極的に家事・育児を担い、女性の負担感を軽減し、男女が共に仕事と生活の調和のとれた家庭生活を営めるよう、男性の育児参加休暇の取得を促進します。