子どもの健康

先天性代謝異常等検査

先天性代謝異常等検査(新生児マス・スクリーニング)について
茨城県では生まれて間もないすべての赤ちゃんを対象として、先天性の病気を早期に発見するための検査「先天性代謝異常等検査(新生児マス・スクリーニング)」を行っております。この病気は放置すると、やがて障害が発生する可能性がありますが、早期に発見し治療することで、発症を防いだり、重い症状がでないように注意して日常生活をおくったりすることができます。

▼先天性代謝異常等検査のご案内
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■検査の対象となる病気
これらの病気は、早期発見・治療することが発症の予防につながります。一方、病気によっては最重症の場合には検査を受ける前に発症したり、治療が難しい場合もあります。その場合でも早期の診断により障害の程度を軽くする効果が期待できます。
病気の名前 どの様な病気か
アミノ酸代謝異常 フェニルケトン尿症、メープルシロップ尿症、ホモシスチン尿症、シトルリン血症1型、アルギニノコハク酸尿症 ミルクや母乳に含まれているタンパク質などの栄養素を適切に利用することができないため、赤ちゃんの体調を悪くしたり、成長発達に影響を及ぼしたりする可能性のある病気です。
有機酸代謝異常 メチルマロン酸血症、プロピオン酸血症、イソ吉草酸血症、メチルクロトニルグリシン尿症、ヒドロキシメチルグルタル酸血症(HMG血症)、複合カルボキシラーゼ欠損症、グルタル酸血症1型
脂肪酸代謝異常 中鎖アシルCoA脱水素酵素欠損症(MCAD欠損症)、極長鎖アシルCoA脱水素酵素欠損症(VLCAD欠損症)、三頭酵素/長鎖3-ヒドロキシアシルCoA脱水素酵素欠損症(TFP/LCHAD欠損症)、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ-1欠損症(CPT1欠損症)、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ-2欠損症(CPT2欠損症)
糖質代謝異常 ガラクトース血症
内分泌疾患 先天性副腎過形成症、先天性甲状腺機能低下症 副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモンが不足する病気です。不足しているホルモンを薬で補うなどの治療が必要です。

■検査の方法
出産した医療機関において、日齢4〜6日(出生当日は日齢0日と数えます)の赤ちゃんの「かかと」からごく少量の血液を採取し、専門の検査機関にて検査を行います。

出生体重が2,000g未満の赤ちゃんには再検査のご案内をさせていただきます。

■検査の費用
検査費用は、無料です。
※県内の医療機関で出産し検査を受けた場合は、検査の費用は茨城県が負担しています。
医療機関で行う採血にかかる費用(採血料)は、自己負担となります。
※採血料に関するお問い合わせは、各医療機関へお願いいたします。

■検査の申込み
県内の医療機関で出産し、検査を希望する場合は「先天性代謝異常等検査申込書」に必要事項をご記入のうえ、出産した医療機関へ提出してください。

※申込書は医療機関にございますので、出産前後に申込みすることができます。

■検査申込みにあたっての注意
(1)この検査では、まれに疾患を発見できない場合や、お子さんが生まれてすぐに発症した場合、検査が間に合わない場合があります。

(2)検査のためにいただいた個人情報は、本検査の目的以外には使用しません。ろ紙に採血した血液等は、3年間保存させていただいた後、個人情報が特定されない形で廃棄いたします。

(3)再検査や精密検査となった場合は、お住まいの市町村を管轄する保健所、保健センターへ連絡させていただく場合があります。

■検査結果について
検査の結果は、採血してから概ね2週間後に採血を行なった医療機関に報告されます。

保護者の方には、医療機関から検査結果をご連絡いたします。1か月健診などでご確認ください。

検査結果は「正常(異常なし)」「再検査」「要精密」の3つの区分でお知らせいたします。
【正常(異常なし)】
今回の検査では異常は認められませんでした。

【再検査】
念のためもう一度検査を受けてください。出産した医療機関から再採血のご案内があります。

【要精密】
なるべく早く精密検査を受けましょう。要精密となった場合でも、専門の医療機関での検査で異常なしと判断される場合も少なくありません。
しかし、なるべく早くに詳しい検査を受けた方がよいので、出産された医療機関とご相談のうえ専門の医療機関を受診してください。


■もし異常が見つかったときは
精密検査の結果、病気と診断された赤ちゃんは、専門医の診察を受け、必要に応じて治療や生活の指導を受けてください。また、医療費の助成制度(小児慢性特定疾患)がありますので、お住まいの市町村を管轄する保健所にお問合せください。

保健所名 電話番号 管轄市町村
中央保健所 029-244-2828 笠間市、小美玉市、茨城町、大洗町、城里町
ひたちなか保健所 029-212-7272 常陸太田市、ひたちなか市、常陸大宮市、那珂市、東海村、大子町
日立保健所 0294-22-4192 日立市、高萩市、北茨城市
潮来保健所 0299-66-2118 鹿嶋市、潮来市、神栖市、行方市、鉾田市
竜ケ崎保健所 0297-62-2172 龍ケ崎市、取手市、牛久市、守谷市、稲敷市、美浦村、阿見町、河内町、利根町
土浦保健所 029-821-5398 土浦市、石岡市、かすみがうら市
つくば保健所 029-851-9291 常総市、つくば市、つくばみらい市
筑西保健所 0296-24-3914 結城市、下妻市、筑西市、桜川市、八千代町
古河保健所 0280-32-3021 古河市、坂東市、五霞町、境町

※水戸市在住の方は、水戸市子育て支援課(029-350-1216)へお問い合わせください。
タンデムマス・スクリーニング普及協会では検査や病気に関すること情報やQ&Aが公開されています。

■新生児マススクリーニング検査追加検査について
令和4年9月より、茨城県マススクリーニング推進協会が主体となり、県内産科医療機関でも原発性免疫不全症(PID)及び脊髄性筋萎縮症(SMA)の2つの病気について、先天性代謝異常等検査(対象20疾患)に追加して検査を行う「新生児マススクリーニング検査追加検査」が受けられるようになりました。

詳細は茨城県マススクリーニング推進協会のホームページをご覧ください。
茨城県マススクリーニング推進協会

★新生児マススクリーニング検査追加検査に関するお問合せ先
茨城県マススクリーニング推進協会事務局(茨城県総合健診協会)


■お問い合わせ
茨城県福祉部 子ども政策局
少子化対策課 母子保健グループ
TEL:029-301-3257
FAX:029-301-3264
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