スーパータイヨー
ビッグハウス桜の郷店株式会社タイヨー 様
神栖市(本社)/2021年3月より協賛
ポイントカードとの紐づけで優待サービス
いばらきkids Clubカードの知名度が高くやりやすかった
当社は、1966年に神栖で創業した食料品店をルーツとし、株式会社タイヨーとなって2022年4月でちょうど50年になるスーパーマーケットチェーンを中心とした会社です。
創業当初からのモットーは「地域の人々に喜ばれるスーパーマーケットになろう」。今では「まごころを食卓へ」という理念のもと、総合スーパー「スーパータイヨー」「ビッグハウス」や酒の専門店「ベストリカー」などを茨城県に21店舗、千葉県に16店舗、東京都に2店舗展開しています。
店舗で会員登録をしてくれたお客様に電子マネー「CoGCa(コジカ)」の付いた「タイヨーコジカポイントカード」を発行していて、このポイントカードといばらきKids Clubカードを紐づけた上で優待サービスを提供しています。
通常の会員様の場合、タイヨーコジカポイントカードに1,000円チャージするごとに5ポイントを付けるのですが、いばらきKids Clubカードを紐づけた会員様(以降「子育て会員様」)の場合、1,000円チャージごとに15ポイントが付くようになります。
まず、会社として地域貢献や社会貢献を何かしらの方法でできないか、という課題が背景にありました。「当社にできることは何だろう?」と検討していく過程で、茨城県が「いばらきKids Clubカード」という制度を実施していることを知り、スタッフに聞いてみると、持っている人がけっこう多かったんですよね。
それで、茨城の若い人たちに貢献できる仕組みということで協賛を決めたという経緯があります。
もう1つ、当社のお客様はご年配の方が多いのです。創業以来の、あるいはその店舗の開店以来のお客様がずっといらしてくださっている。それはとてもありがたいことなのですが、同時に若い方にも来ていただきたい、という想いもあるんです。
若い世帯に、いばらきKids Clubカードの優待登録をしてもらって、ご来店時に「新鮮だね」「お買い得だね」と思っていただける1つのきっかけになれば、という考えもありました。
2021年2月、まず若い世帯が多い地域の小さめなお店と大型のスーパーの2店舗で先行して受付・登録を始めました。
カードを提示するだけで優待サービスを受けられる協賛店が多い中で、当社では初回に登録していただく方式にしています。お客様に申し込み用紙を書いていただき、お子様の生年月日を健康保険証で確認した上で、登録情報システムに打ち込むという受付・登録のひと手間が必要です。しかし、一度登録していただければ、毎回いばらきKids Clubカード提示してもらう手間が省けます。
このような優待内容にしたのは、いばらきKids Clubカードは、窓口で簡単に誰でも取得できてしまい、カードの提示だけでは本当に18歳以下のお子様を扶養されているか判断できないので、初回に確認させていただいております。また登録フローに含まれる生年月日確認は、お子様が18歳になった年度の終わりで登録を解除するために必要でした。
2店舗での結果は上々でした。「一度登録しちゃえばこの子が18歳までポイントが付くなんて、お得だなあ」と登録してくださるお客様が多く、わざわざ申込書を持ち帰って記入して来てくださる方もいらっしゃいました。システムへの打ち込みに他店舗からの応援が必要なほどだったのを覚えています。トラブルもなく順調に登録が進んだのは、現場のスタッフがお客様としっかりコミュニケーションをとってくれたおかげです。
お客様への告知としては、もちろん店頭ののぼりやポスター、ステッカーなども活用しましたが、店長の発案による店内アナウンスが効果的でした。スーパーマーケットやドラッグストアなど、お客様が滞留する時間が比較的長めな店舗だったら、店内アナウンスは有効だと思います。
2021年4月から、茨城県内の全店舗で受付・登録を開始しました。登録数は順調に伸び、1千人を超える「子育て会員様」に登録いただいた店舗もあります。登録数が伸びた一番の理由は、いばらきKids Clubカードの知名度の高さだと思います。当社は千葉県や東京都にも出店していて、いばらきKids Clubカードと同じような子育て支援制度である千葉県の「チーパス」や東京都の「東京パスポート」ともポイントカードの紐づけを始めていますが、特に「東京パスポート」は地域の人にあまり知られていないんですよね。
茨城県だと、いばらきKids Clubカードを皆さん知っていて、あの黄色いカードをお財布の中に入れているお客様はとても多い。その意味ではとてもやりやすかったと言えます。
同年代のお母さんたちの口コミもあなどれません。若い世帯が多い地域の店舗だと、登録してくださった方が同年代のお友だちを連れて受付に来てくださることも多くありました。
下記のような掲示物に加えて店内でのアナウンスやチラシの配置など、店舗利用時に気づいてもらえるような周知の工夫をしています。
ポイントカードと連携したアプリがあるので、子育て会員様向けに情報を発信するなど、双方向のコミュニケーションをとりたいと思っています。より当社のことをわかっていただいたり、生活・料理などの情報を共有していただいたり、というきっかけになればいいですね。
実はまだまだ当社の優待サービスを知らないお客様が多いんじゃないかと思っていて、「こういうサービスをしているんだ」ということを知ってもらうにはどうしたらいいのかを常に考えています。
コロナ禍で、若い方の「買い物」が変わってきています。極端な話、日持ちする商品はネットで買ってしまう。それに伴って食に関する意識・行動も変わりました。
だからこそ実際にスーパーに来てもらって、「野菜ってこうなんだ」とか「この時期が旬なんだ」とか「魚っていうのはこんな形なのか」とか、食育というほど大げさじゃないですが、食べものをじかに見て旬を感じてもらいながら買い物をしていただくことも大切なのじゃないでしょうか。当社の店舗でそういう買い物をしていただくためにも、今後さらに優待の周知を進め、ご来店のきっかけを増やしていくつもりです。
せっかくやるんだったら徹底的にやった方がいいと思います。
当社はいばらきKids Clubカードをポイントカードと紐づけました。ですからお客様のお財布の一番上にタイヨーコジカポイントカードを入れてほしいと思い、そのためにどうするかを考え続けています。
これからいばらきKids Clubの協賛を始めるのなら、お客様にあの黄色いカードをいつも財布に入れてもらって、いつでもすぐに出せるようにしてもらうにはどうしたらいいかということをよく検討した方が効果が出ると思いますよ。
さらに、当社の場合は店舗に来ていただいたお客様に「より多く買ってもらうため」の優待になっていますが、スーパーマーケットのように来店頻度が高いタイプではないお店、チェーンストアではない比較的小規模なお店の場合、お客様に「来店していただくこと」自体に特典を付けるのも良いアイデアかもしれませんね。
いかに知ってもらうか、来てもらうか。来店していただくための優待、それを考えた方がいいと思います。
◎今回の取材では、株式会社タイヨー マーケティング部顧客管理課マネージャーの村松様、ビッグハウス桜の郷店 次長の関様にお話を伺いました。
スーパータイヨー ビッグハウス桜の郷店
住所:〒311-3117 茨城県東茨城郡茨城町桜の郷3344−2
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